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実社会に即した新しい授業づくりのために、メルカリと大学院生が連携して中学校で授業を実施

今回はメルカリが千葉大学大学院と連携して実施した中学生向けの実践授業についてご紹介します。
千葉大学大学院では、教育学を専攻する大学院生と企業が連携し、実社会に即した新しい授業づくりとその研究方法を学ぶことを目的とした実践授業に取り組んでいます。学習指導要領や学校のニーズと関連づけながら、最先端の技術や社会課題について具体的に学ぶ機会を学校に提供することを目指し、企業と連携した授業づくりを行います。
今回、NPO法人企業教育研究会の協力のもと、他の民間企業3社とともにメルカリも授業づくりに参加させていただきました。

授業を担当する大学院生グループと約2ヶ月に渡ってメールやWEB会議で打ち合わせを重ね、2021年12月に千葉大学教育学部附属中学校において2週にわたり大学院生が先生役となり授業を行いました。

授業を担当する大学院生

【1週目の授業内容】
「mercari educarion」で公開している授業教材「フリマアプリを安心安全に利用するために」をもとにして大学院生が授業を行いました。
これまでにも教材を利用した教育関係の方からの感想や、授業を受けた生徒さんの反応などをお伺いする機会はあったのですが「教材を用いて授業を実施している様子を見ること」はほとんどなかったため、新鮮な気持ちで見学をさせていただきました。
生徒さんからは授業内容について以下の感想をいただきました。
・ドラマ資料を見て、ネットでの売買だからこその問題点が多くあったので、気をつけなければならないと改めて思いました。
・言葉づかいは、相手の年齢層や性格によって、受け取り方や感じ方が異なってくると思うので、意識するべきだと思います。

【2週目の授業内容】
大学院生の発案でさらに授業内容を発展させることにしました。テーマとしたのはメルカリがフリマアプリを通じて実現を目指している「循環型社会」。
「循環型社会を達成するためのアイデアを考えよう」という内容で、グループワークを主体としてアイデアをまとめ、そして発表(プレゼンテーション)をする授業を企画しました。
想定した授業は中学校社会科の以下の単元です。
・公民分野 D私たちと国際社会の諸課題(2)よりよい社会を目指して
・歴史分野 (3)近世の日本(ウ)産業の発達と町人文化
事前学習で「江戸時代の循環型社会について調べよう」という課題を出し、「灰買い」「木っ端売り」「古傘買い」「瀬戸物焼き接ぎ」などのキーワードについて、社会科の教科書や検索サイトなどを使って予め調べ学習をしたうえで、授業に臨んでもらいました。

当日、グループでアイデアを考える際に、意識してもらったことがあります。それは「Go bold(大胆)」に考えるということ。メルカリが大事にしている働き方(バリュー)でもあります。

グループで発表準備をしている様子

その結果、以下のようなアイデアのプレゼンテーションが行われました。
・地域ごとにいらないものを集めて新しいものをつくって売る
・リメイクして付加価値をつけて再販売をする
・買う側が売ってくれる人を探す仕組み・オファー
・共同購入するサービス
・ダンボールを回収してリメイクして販売する
・自分が持っているものを期間を決めて誰かに貸し借りできるサービス

生徒さんからは授業内容について以下の感想をいただきました。
◆循環型社会についての感想
・江戸時代には、様々なものを作り変えていたり、使いまわしていたりして、江戸時代なりに工夫をしていたことが分かり、すごいと思いました。また、そのような作業をする職業も作って、人々全員で循環型社会を意識していたことが分かりました。
・意見を出し合う中で、物の循環と利益を同時に考えることが難しいと感じました。しかし、友達と意見をまとめて、より良い考えを出すことができ、良かったです。

◆プレゼンテーションについての感想
・確かにふとした瞬間にこのサービスほしいなと思ったサービスが沢山あって考えるのが難しかったけど楽しかった。
・色々なアイデアが聞けて自分の視点が広がった。
・みんな色々な角度からアプローチしていて聞いていて面白かった。
・個人だけにとどまらず広く意見を募りながらより良い活動のために話し合える機会、あり方が素敵だなと感じました。また、実際の社内会議はこんな感じに近いのかなと想像して、とても楽しむことができました。

今回は中学校での授業事例をご紹介をさせていただきました。
教育関係者の方に教材をアレンジしていただくことで、授業目標にあわせた教材活用ができることがわかりました。今後の学校での授業づくりの参考になりますと幸いです。
また、活用事例のページでは、今後も様々な取組をご紹介していきますので、授業を実施した様子やご感想などがありましたら、ダウンロード教材内に記載しているアンケートフォームやお問い合わせフォームからご連絡いただけますと幸いです。

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